第119回 山崎隆弘 その6 

悟朗先生からの「君のその口から出ている念仏が阿弥陀様の喚び声やないか」に大きな頷きを得ました。大会後、帰りに瀧山さんから「どうでした?」と尋ねられ、私のご示談に随分と時間を取って頂いたので「私一人のために」と言っただけで、瀧山さんは泣いて喜んでいます。

こちらは本当にそうだったのかどうか、今ひとつハッキリしていませんが、帰りの新幹線の中でも「何だか違うみたい」といった感じで、これは確かめなければと、続けて高山法座、京都市での水谷家庭法座に参加します。高山には厳しいご同行の方が多くおられます。ただ、いざ座談となると、いままで七転八倒していたお腹がニコニコ笑って、フツフツと喜びが湧いてきます。水谷家でもそうです。

また、この華光大会の翌年、不思議な夢を見ました。地獄に真っ逆さまに堕ちていく夢です。あ~!っと堕ちていくと、地獄の底に黄金に輝く「南無阿弥陀仏」のご名号があります。それを見た瞬間、寝ているなか、「南無阿弥陀仏!南無阿弥陀仏!」の念仏が口から飛び出し、身体が起き上がりました。隣りに寝ていた二三代さんもビックリして目を覚まします。

ですので、自分にとっての一念は、座談のときであったのか、寝ている時であったのかはわかりません。ただ、あれだけ針のむしろであった座談会が、心躍るものとなってしまいました。

聞き抜いた後は、よくよくおいわれを聞かせて頂かないといけないと教えられていましたので、続けて聴聞し、52才からは龍谷大学大学院で真宗学科を修士課程、博士課程と学ばせてもらいました。大学院では、仕事をしながら京都まで通っていました。

大学には授業のときしかいないので、周りからみれば友人もほぼいないような状態ですが、学べば学ぶほど、心が躍り上がっており、これは自分が喜んでいるのではなく、阿弥陀様が喜んでおられると味わっています。

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