第58回 三輪利加さん

三輪さんは在家から本願寺派のお寺に嫁入りし、坊守さんとなっています。村上義円さんが住職の西光寺報恩講にお参りした際、増井悟朗先生のご法話を聞きます。今まで聞いたことのなかった後生の一大事や、信心という言葉にビックリします。その時から求めだします。30代後半は求め歩いていました。当時、華光会の子ども大会に参加した時の三輪さんの参加記です。

『私は、自性を見せられても、なおその私に執着してると思いました。アミダ様は、そんなミワリカが、自分で作った自分地獄へ落ちていくしかない罪業をはっきりお見通し。アミダ様からは、計り知れないおそろしいミワリカの罪業が、はっきり見えてはるんだと思いました。お前を救う手だては、もうここに用意してあるよ。何も心配は要らない…なんまんだぶつ…なんまんだぶつ…「さあ、おいで。さあ、おいで。落ちておいで」と、叫びづめでした』

仏青の懇親会では、増井悟朗先生が横におられ、ご示談を受けます。私のものと思っていたものが、ドンドンとられる感覚でした。何もない。一人になっていく。周りにいた人によれば、三輪さんは怖いと言って震えていたそうです。そうすると、口から何かが出ていって、倒れ込んでいました。倒れた時に先生に抱きついて、しがみついていました。先生から「念仏しましょう。お礼をさせてもらいましょう」と言われ、「南無阿弥陀仏・南無阿弥陀仏」と称えます。次の日から、私は変わらへんかったと知らされます。聞く耳を頂きました。最近の三輪さんの心境です。

「そうして、私の出遇いに気づく日々が始まりました。私のあみださまはじっとしてはらへんのです(笑)。恩師上田豊香師からお聞かせ(お育て)いただいた言葉や味や念仏が、私の身だけにとどまらず響きあうて動きだしてやまないのです。自坊での法要法座・座談会にはご門徒さんだけでなく法友、有縁の方々もお参りお聴聞くださり聞法・お育てをいただいています」

お母さんの浅里さんとは、私もよく華光会館でお会いします。また、私が求めているときに、西光寺での悟朗先生法座の後、三輪さんに姫路駅まで送ってもらい、その節は大変お世話になりました。

2020年4月

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