第27回 山下和夫さん

西光義敞先生が提唱された真宗カウンセリングは、私自身は先生の生前にご縁がなかったため馴染み薄いものですが、山下和夫さんはカウンセリングのプロです。龍谷大学文学部社会学科1年生の授業で西光先生に出遇い、カール・ロジャースのカウンセリングを学びます。1年生の秋には真宗カウンセリング研究会に入ります。

最初に興正会館でのワークショップに参加しました。初めて正信偈をあげますが、違和感を感じてしまいます。松岡宗淳先生が4年先輩としておられました。同研究会主催の「聞法の集い」では増井悟朗先生の座談を受けます。大学卒業後、老人ホーム、児童養護施設で働きながら、カウンセリングの勉強を続けます。

10年後、ロサンゼルスにあるPlay Mountain Place(PMP)でインターン研修生として滞在し、自由の教育を学びます。ここでは「自分を知る」に繋がっていきました。その後、龍谷大学大学院社会福祉学専攻を修了します。しかし、カウンセリングをどれだけ学んでも不安・悩みの解放へとなりません。同時期に華光会で聞き始めます。悟朗先生よりロスの同人を紹介して頂き、米国でも月1回の海野徹雄先生の法座に出るようになります。

帰国後、38才のとき座談で信を獲ます。以下、山下さんの「Person-centered Approach(PCA)と聞法による究極のめざめ」からの文章です。

「仏様がそこまで来ていなさるのやと仰います。増井悟朗先生の話はずっと続きました。最初の内は何となく不思議な感じでしたが、話が良寛様の涙の話になったとき、思わず手を合わさずにはおれないようになり、涙が出て私の腹底を破ってお念仏が出ていました。もったいないやら、うれしいやらで畳の上に体を全部投げ出してしまいました。」

北海道聞法旅行には奥様と参加されていました。いつも楽しそうにお話をされていて、とても仲のいいご夫婦です。

2017年9月

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