第69回 表口稔さん

三重県在住、2021年で63才の表口さんです。京都産業大学時代に京都市バスの広告を見て、S会の講演会に行きます。実家の三重県の方で20代の5年ほど活動していましたが、イヤになってプツッと行かなくなりました。

41才の時に、宝島社からの『「救い」の正体。』を読んで華光会のことを知り、華光会館にアポなしで行ってみます。1回目は途中で引き返しましたが、2回目に増井信先生に対応して頂きます。その年の12月に東海支部の法座に参加し、伊藤友一さん、栗田さんにお会いしました。栗田さんにはとても親しくして頂き、お世話になります。

2ヶ月に1回の名古屋での法座に参加するようになります。三重県からは1時間超かかり、駅に着いては苦痛を感じて、何度かそのまま帰ってしまったそうです。1年に1回くらいは京都の華光会館にも顔を出します。

50才になって久々に華光会館の法座にお参りします。私にとっても忘れもしない1階の事務室での分級でした。自己紹介のときに、表口さんは「京都は久々」と言われ、泣かれています。改めて伺うと、仏法のことではなく自分の常日頃が思うようにならなくて悔しくて泣いていたそうです。

当時は私も求道中でしたので、自分のことで頭が一杯でしたが、気がつくと、今泣いていた表口さんが回心しています。その時の謎を、今回のインタビューでお聞きしました。

隣りに座っていた舟本賢也さんが表口さんの耳元で「表口さん以外の皆は救われるけれども、表口さんだけは救われんよ」とささやいたそうです。聞こうとして聞いた訳でもないのに、頼みもしないのに耳に届いてきました。エーッと、呆然です。自分の思いに関係なく、聞いてしまった!

それからは、ご法を勧めている人の気持ち、求めている人の気持ちが分かるようになります。その場で求めていた私も唖然です。こちらは毎回、法座に出て求めているのにと、ショックでした。表口さんにお会いすると、いつもその時のことが思い出されます。

2020年3月

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