愛知県在住の加藤さんです。2018年で57才になります。高校1年の頃から人生の目的を考えるようになり、「人生不可解」と投身自殺をした藤村操に興味を覚えます。岡山大学に入学し歎異抄研究会に声をかけられます。「本でも読みます」と一旦は断りますが、人格者のような先輩に引かれ、部会、レクレーションに参加するようになりました。
夏合宿に参加するも、奴隷のようだと反発します。週1の部活、月1の聴聞と最低限の活動に止め、名古屋市で就職しました。結婚をして3人の息子さんに恵まれます。しかし仕事上で、どうして会社に留まらなければならないのかと悩んでいた頃に、昔のS会メンバーに会います。
高1の時のクラスメートで、S会でも再会していた井本陽子さんが、華光会に行っていることを知ります。『仏敵』などの本を読み、2011年秋に増井悟朗先生の法座に参加します。信心をどうしたら頂けるかを尋ねると、悟朗先生から「あんたは阿弥陀様の頭の上に座っとる」と高慢な姿勢を正されます。
半年後の永代経の松岡先生の分級で、「グチャグチャ言っているそのままでいい。そんな私を大好きやと仰っているではないか」と勧められ、信心を頂いたと思いますが、3時間で崩れます。自分の心ばかり見ていて、仏さまを見ていませんでした。瀧山さんからは「残念ですね。全部、仏さまの心ではないですか」とまなざしで問われます。自分の罪悪を書きつけた「罪悪ノート」を読み返しいくうちに、聞く耳を頂いていたことに気付かされます。
そこからが本当の聴聞のスタートでした。信心の確認に2年を費やしました。自分はわからんでも、法は私一人のためではないか、全部頂きものであったと知らされます。嬉しくてししようがなくなります。
3年前に次男さんが突然お亡くなりになります。自分が仏法をカサに着て、家族に押し付けていたことから自分の恐ろしい心に気づかせれます。最近の座談では、深いお味わいを話される加藤さんです。
2019年3月