京都府伏見区出身、現在は宇治市在住の梶谷さんです。1958年生まれで2020年現在、61才です。華光同人の井上頼子さんのご子息典之さんと20代の頃からお友達でした。
梶谷さん37才のときに、典之さんから11月の華光大会に誘われます。仕事の都合で最終日だけの参加でした。そこで増井悟朗先生のご法話で後生の一大事、宿善を聞き、エーッとビックリします。その後の全体座談で、悟朗先生に突っかかっていったそうです。「ご法話のなかで「人間は糞袋」と言われていましたが、確かに汚いところはあるが、それを隠そうとするのは当然ではないですか?」
その質問に対し、逆に「なんでや?」と先生から問いかけられます。まさか自分に質問が来るとは思っていなかったので、なんでと言われても・・・と、言葉をなくします。そこで一言「こわいのか?」と聞かれます。その時、手のひらは汗ビッショリでした。そのとおりだったから・・ コテンパンに「ア~やられた」と思ったのと同時に、「この人に間違いにない」の意を強くします。
それまで怖いものはなかったそうですが、「この人には勝てない」と怖いものができました。大会数日後のファミレスで、井上さんから「宿善あるやないか」と言われ「あるのか?」と問い返すと、「悟朗先生があれだけ言ってくれたのだから無い訳がない」。
更に「仏さんは自分の横を指さして、ここ『お前の場所はここだぞ』と言うてくれているんやないか」と言われ、梶谷さんの頭の中でビッグバンが起こりました。「あっ、そうであったか! 仏様の本願とは俺を仏様にすることか。これはエライことや!」と、その夜は嬉しくて、念仏が出て止まりません。
後からふり返ると、この時は、まだ縁他力でした。次の年の夏に高山での「壮年の集い」に井上さんと参加します。一泊して、翌日の仕事に差し支えるので、法座の途中で帰ろうとします。そのとき悟朗先生の神対応ならぬ仏対応が炸裂します。
2020年10月